20年の時を経て
それから20年が経った2026年、ローマで開催された「チンクエ・グラッポリ・ビベンダ」の式典において、再びその称号を手にすることとなりました。
これを記したのは、自慢したいからではありません。今回の受賞には、当時とは全く異なる意味があるからです。2006年の受賞は「過去の功績」に対するものでした。しかし2025年の受賞は、私が「これから成し遂げようとしていること」への証しなのです。
モンタルチーノの革命:ワイナリー・ラボの開放
しかし、それではもう足りません。少なくとも、今の私には十分ではないのです。
今回の受賞を機に、私は新たなフェーズをスタートさせます。モンタルチーノの「ワイナリー・ラボ」をオープンな空間へと変え、ラベルの裏側で何が起きているのかを真に理解したい方のために、プライベート・テイスティングやセラーでのマスタークラスを開催します。さらにモンタルチーノに留まらず、イタリア各地の会場でこれらの体験を共有していく予定です。
ワインクラブ「Eureka!(エウレカ)」
私は長年、一般の流通には決して乗らない「プライベート・コレクション」を守り続けてきました。実験から生まれたワイン、特別なヴィンテージ、商業ルートから外れた未開の地で造られたワイン。いわば、40年にわたる旅の記録をワインという形にした「液体の記憶」です。
このワインクラブは、その日記を開くための鍵となります。単なるワインの定期購入ではなく、結果だけでなくそのプロセスを間近で見守りたい方々と共に歩む、進化し続けるジャーニー(旅路)なのです。
Roberto Cipresso
Winemaker. 著者. テロワール栽培の専門家